本県の前・後期入試の残したもの!?

前期・後期選抜という公立高校入試制度が実施されて今年で5年目を迎えました。私は初年度(H25年度)を除くこの4年間は前期後期とも極端に易しい入試問題になっており、大変懸念されるというお話をしてきました。このような入試を続けていけば、公立上位校の生徒さんの大幅な学力低下が避けられないと考えたからです。以下に、実際にはどのような状況になったかをご紹介したいと思います。今年度H29年度の受験生が入試問題のレベルが著しく下がった最初の学年ということになります。

( 昨年度 H28年度卒業生の後期入試の平均点は247.4点 今年度卒業生は、281.9点  現3年生307.6点  現2年生283.0点  私は今年度も同様に易しいと考えています) 

それでは、公立トップ校の進学先と合格者数の推移を見てまいりましょう。

 (H29年度は確定値ではありませんので多少の増加が見込まれます。サンデー毎日(3/16現在)から)

SⅡ高

 東京大学                                   京都大学         

 H27   H28 H29    文Ⅰ 理Ⅰ  理Ⅱ  H27    H28   H29  経済  工  農

 17(10)   7(4)  5(1) 2(1)  2(0) 2(0) 11(2)  10(3)  4(2) 1(0) 2(1)  1(1)

東北大学

全学部  H28     H29   医   H27   H28     H29 

  116(66) 94(50)        14  23(12)     13(8)

SⅠ高

 東京大学                           京都大学         

 H27  H28 H29                H27   H28   H29  法    経済   理   工  

  5    1(0)  2(0)                 5    2(0)   5(4)  2(2)   1(0)  1(1)   1(1)

東北大学

全学部 H28       H29    医  H28    H29 

  80(53)    89(45)        0      1  (人数が少ないため現浪の内訳が出ていません)

 

SⅢ高

東京大学                                           

 H27  H28 H29   

-     1(0) 1(0) 

東北大学

全学部  H28     H29    医  H28  H29 

 31(25)      43(31)        0     0

 

SK

東京大学                                              京都大学         

 H27  H28   H29    文Ⅱ  文Ⅲ  理Ⅰ  理Ⅱ    H27   H28   H29 

-     8(8)  5(4)    1(1)   1(1)  2(2) 1(0)        -    4(4)   3(3) 

東北大学

全学部    H28    H29    医  H28     H29 

    12(9)    24(19)     1(1)          3(2)

 

SSCH

東京大学                                        

 H27  H28 H29 

-    2(0)  2(0)   

東北大学

全学部   H28     H29      医  H28     H29 

     23(16)  12(12)             0           0

 

SⅡ高は、県下唯一の名門公立高校で、数年前は医学部進学者数を含めて全国トップクラスと評され、全国に名を馳せていました。ところが、この3年間でのトップ校への進学者数が激減しています。上表を見ていただきます。東大合格者数はH27H28H29と順番に 17(10)→7(4)→5(1) 同京都大学合格者数 11(2)→10(3)→4(2) 同東北大学()合格者数 14(7)→23(12)→13(8) 全国トップレベルと言われているすべての大学・学科で大幅な減少がみられます。表には載せませんでしたが、一橋大学も大きく落ち込んでいます。(H28年度 9名であったのがH29年度には 3名に落ち込んでいます。) また、SⅠ高、SK高、SSCH高のいずれも進学率が上昇しているとは言えません。(ただ、SⅢ高は全体として底上げができていると思います。同校は独自の授業展開、教員研修のもとに生徒指導を展開されていると聞いています。) 紙面の関係で、ここには掲載できませんでしたが、仙台市内の公立上位校も軒並み低迷しています。以上のようなデータ結果は、5年前に始まった本県の入試制度が、絶対評価の調査書と相まって生徒の本来の学力を正確に反映させたものになっていないことを明確に示していると思います。本県の教育委員会から先日23年後を目途に入試制度の見直しをするという発表がなされました。次期入試制度改革が再び失敗に陥れば本県の高校生の学力低下には歯止めがかからず、2020年から始まる大学入試制度への対応に大きく立ち遅れることになってしまうと思います。

 最後に、当塾の本年度卒国立大合格者を紹介いたします。

 SR君  山形大学医学部医学科 後期 センター得点率91.4%

  MK君  東北大学文学部       前期 センター得点率91%