◎大学入試改革、共通テストとは?!


 2021
年度から実施される共通テストは、現行のセンター試験と大きく様変わりすることが予想されます。H18年度実施の試行調査などをもとに考察してみたいと思います。
  まず、①問題の難易度が上がります。センター試験の目標正答率が
60%であるのに対し共通テストは50%になると発表されています。201811月に実施された第2回試行調査の平均点は、数学Ⅰ・A  26.61% 数学Ⅱ・B 36.06% 物理 37.47% 生物 35.52% 地学 42.02% と旧帝大系国立大学の二次試験や難関私立大の入試問題と同程度の難易度でした。また、共通テストで導入されることになる国語の記述問題の18年度試行調査(字数80120)では、15.1%(2017年度では0.7%)と大変低い正答率でしたが、検討委員会は良問と評価しており、同様のレベルの問題が出題されることは間違いないようです。
  さて、②内容についてです。すべての分野において広い範囲の「社会常識」が要求されています。
AIIOT、グローバリゼーションなど私たちを取り巻く社会についての知識が必要な内容になっており、日頃から私たちを取り巻く社会・経済・政治などの状況について様々な観点からアンテナを張っておく必要があります。
  また、出題形式については、③解答形式が複雑になります。複数の資料を提示され、それらを多角的に比較・検討を加えて正解を導き出す問題や、数学や物理で複数の解答があるものや解なしの選択肢を選ばせるものがあります。いわゆる「洞察力」「思考力」「判断力」が問要求される出題となっています。
  最後に、全教科にわたって問題文が大幅に長くなっています。
(たとえば、英語の単語数がセンター試験の4000語から5000語に増えることが決まっています。) 文章「読解力」が得点に大きく左右される出題となることが予想されます。