今年度の8月の新みやぎ模試は平均点が242点で、久しぶりにまずまずの難易度を確保できる設問内容となったと前回のべたところだったが、9265点、10269点とまたもや昨年度と同様易しい作問が飛び出すようになってきた。11月も正直実力を計るには物足りない内容であった。前回私は、公立校トップ3校の合格ラインを、仙台第二・・・評定値4.3 偏差値64後期選抜410 仙台第一・・・評定値4.4 偏差値64後期選抜410点 仙台第三()・・・評定値4.3偏差値62 後期選抜390点 と推定されると述べた。東大・京大・医学部を目指す最上位層が仙台第二に集中していることを除けばこの3校は合格ラインの平準化が進んでしまっている。また、各学校内での生徒たちの学力差が三層に分かれ始めているのではないかと感じている。

さて、最上位校の平準化が進む中、その流れとは逆に入学生の学力が年々向上している2校を挙げてみたい。1校目は、仙台三桜高校である。まずは、合格ラインから紹介しよう。合格者中の評定平均値の最低ライン3.4 同後期選抜316 で、ボーダーラインは3.6 320点、安全圏は3.7 330点である。ここで、特筆すべきは偏差値56以上の国立受験可能層が7080名いることである。また、67 66での入学者も存在する。昨年までは、評定値が4.0より下の生徒は高得点を取らないと合格はなかなか難しかったのだが、今年度は330点以上取れば評定値が3.6 3.7でも十分に合格できるようになった。すなわち、調査書重視から学力重視へと大きく舵を切ったと私は考える。昨年度、M校長先生が三桜高校に赴任されてからの生徒の学力の向上が目覚ましい。三年ほど前から同校の国立大学への進学者数は増加傾向にはあった(H25年度33名 H26年度26)が、今年度卒業生は51名と倍増した。その内訳も東北大1 北海道大1 横浜国立大1 東京学芸大1 宮城教育大7 と難易度の高い大学への進学者の増加が目を引く。また、私立でも青山学院大学1 法政大学1と難関校への進学者も出ている。数年前までは、宮城教育大への進学者もなかなか出ないという状況だったことを考えれば大躍進である。

もう1校は、仙台東高校()で、評定平均値の最低ラインは3.1 同後期選抜295点である。合格圏は3.2 320点、安全圏は3.3 330点とみる。この後期選抜の得点は仙台三桜高校とほぼ同じである。年々受験生の学力が向上していると同校のある先生がお話ししてくださった。前期選抜の志願要件の評定平均値は4.0で、仙台二華4.5・仙台向山4.3・仙台南4.4(新みやぎ模試の合格偏差値は三校ともに59) 仙台三桜4.3 (同合格偏差値54)であるのに比べればかなり要件は緩和される。また、後期選抜の評定値:入試得点の比率が3:7で学力重視のため、高い評定値を要求されて上位校を受験できない中学生(特に男子生徒)にも十分にチャレンジできる学校である。さらに、同校が通学テリトリーとなる、長町駅周辺にはマンションが立ち並び、同地域の中学校に学力の高い生徒が入学するようになった。通学時間も自転車で15分程度と交通の利便性が良くないと敬遠されていた数年前とは状況は変わりつつある。10月の公開授業を見学に行った折、若くて才能のある(近い将来県内トップ校に赴任されるだろうと思われる)先生方が多々おられることに感心した。生徒たちの授業風景も上位校の生徒たちより、活発であるように感じられた。今年度の国立大学への進学者数は15(推薦6一般9)とまだまだ物足りないが、偏差値56以上の生徒数は30余名を数え、この上位層に充実した指導がなされれば(成績上位者にスタディサプリの受講を勧めているとのこと)、20~30名の現役国立大学合格者を出す日もそう遠くはないと私は思っている。